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セラクレンズ使ってみたけど、オイルの酸化が気になる方へ。オイル洗顔も

2025. 06. 04
セラクレンズ使ってみたけど、オイルの酸化が気になる方へ。オイル洗顔も

オイル美容で使ってみたけど、オイルの酸化が気になる方へ:科学的根拠に基づいた真実

 

オイル美容を試しているけれど、オイルの酸化が気になっていませんか?「酸化したオイルは肌荒れの原因になる」という話を聞いて、不安になっている方もいるかもしれません。しかし、この説には科学的な根拠がほとんどありません。今回は、化粧品のオイルの酸化と肌への影響について、論文や書籍を参考にしながら、その真実を徹底的に解説します。

 

大前提。酸化した皮脂やオイルが肌荒れの原因になるという本当とウソと都市伝説

 

「酸化した皮脂やオイルが肌荒れの原因になる」という話は、まるで都市伝説のように広まっています。一部には本当のことも含まれますが、多くは誤解や誇張された情報です。

 

まず、酸化ストレスと肌への影響については実際に多くの研究があります。酸化ストレスは、細胞や組織にダメージを与え、炎症や老化を促進することが知られています。しかし、化粧品中のオイルや皮膚上の皮脂の「酸化」が、直接的に、かつ顕著に肌荒れを引き起こすという点については、特定の条件を除き、明確な科学的コンセンサスは得られていません。

 

例えば、ニキビ(尋常性痤瘡)においては、皮脂の過剰分泌、毛包の角化異常、アクネ菌(Cutibacterium acnes)の増殖、そして炎症が複合的に関与します。このうち、皮脂の酸化が炎症を誘発するという説もありますが、酸化したリノール酸誘導体などがコメド形成を促進する可能性が指摘されているものの、それが直接的な肌荒れの主因であるというよりも、むしろ全体の病態生理の一部として捉えられています。

 

参考論文:

  • Jeremy, A. H., et al. (2003). "Inflammation of the sebaceous gland and pathogenesis of acne vulgaris." Dermatologic Clinics, 21(1), 1-13.
  • Wertz, P. W., et al. (2000). "Free fatty acids in human stratum corneum." Journal of Investigative Dermatology, 114(5), 1081-1084. (皮脂中の脂肪酸組成に関する研究)

 

以前。脂性肌とオイル洗顔とオイル美容。本当に脂性肌にオイルはNGなのか徹底調査。というブログの方でもこちらについてオイル美容でニキビができるということは科学的根拠が全くないことは解説させて頂きましたのでご覧ください

https://miule.jp/blogs/column/250123

 

オイルの酸化とは

そもそもオイルの酸化とは、

オイルの酸化とはオイルを構成する脂肪酸の二重結合に空気中の酸素が反応し、過酸化物、アルデヒド、ケトン、カルボン酸などの化合物が生成される化学反応です。この反応は、光(特に紫外線)、熱、微量の金属イオン(鉄、銅など)の存在によって促進されます。酸化が進むと、オイルは異臭を放ったり、粘度が変化したり、色が濃くなったりすることがあります。

 

食品油の酸化と同様に、化粧品原料のオイルも時間と共に酸化する可能性があります。化粧品メーカーは、この酸化を防ぐために様々な技術を応用しています。

 

また、オイルの酸化といってもそれが食品グレードなのか、化粧品グレードなのか、医薬品グレードなのかによっても精製度が違うため、酸化しやすさはグレードによっても変わってきますし、原料メーカーの会社によっても変わってきます。そしてどこの会社の原材料を使っているかはまず非開示なことも覚えておきたいところです

 

参考書籍:

  • 日本化粧品技術者会 編著 (2001). 『化粧品ハンドブック』. じほう. (化粧品原料の安定性に関する章)
  • 河田 照雄 監修 (2017). 『油の科学と健康』. 裳華房. (油脂の酸化に関する基礎知識)

 

そもそもあなたが言ってるオイルとはなに?世の中にオイルの種類は数え切れないほどある問題

 

残った化粧品のオイルは酸化して肌荒れの原因になるという美容の知識を信じている人はたくさんいますが、そもそもそう言っている、広めている時点で大きな間違いに気づかなければなりません。

 

例えば、日本人は性格が悪いと海外の人から言われたらどうでしょう?いや、日本人って1億3000万人もいて、性格は全員違うよ。悪い人もいるけど、良い人もいる。みんな一緒にしないでと誰しもが思うでしょう。

 

そうです。一口に「オイル」と言っても、その種類は数えきれないほど存在し、それぞれが異なる化学構造と特性を持っています。化粧品に使用される主なオイルは、大きく分けて以下のようになります。

 

  1. 植物油(天然油脂): ホホバオイル、アルガンオイル、オリーブオイル、ツバキ油、スクワラン(サメ由来またはオリーブ由来)など。これらは主にトリグリセリド(脂肪酸とグリセリンのエステル)で構成され、不飽和脂肪酸(オレイン酸、リノール酸、リノレン酸など)の含有量によって酸化安定性が異なります。不飽和結合が多いほど酸化しやすい傾向にあります。
  2. 鉱物油: ミネラルオイル、ワセリンなど。これらは石油由来の炭化水素であり、飽和炭化水素で構成されているため、非常に化学的に安定しており、酸化しにくいという特徴があります。
  3. 合成エステル油: スクワラン(合成)、イソステアリン酸イソステアリル、トリエチルヘキサノインなど。これらは化学合成によって作られた油性成分で、特定の機能(使用感、乳化安定性など)を持たせるために設計されます。種類によって酸化安定性は異なりますが、一般的に植物油よりも安定性の高いものが多いです。
  4. シリコーン油: ジメチコン、シクロペンタシロキサンなど。これらはケイ素と酸素の結合を主鎖とするポリマーで、非常に化学的に安定しており、酸化のリスクはほぼありません。

 

酸化しやすいオイルもありますし、酸化しにくいオイル、しないオイルもたくさんあります。まずはどのオイルのことを指していますか?ということを意識したいのと、単純にオイルとまとめない、まとめた情報を鵜呑みにしないというのも大切な心得です。

 

酸化した皮脂や化粧品オイルが肌荒れの原因になるというのは、誤解が多い

「酸化した皮脂やオイルが肌荒れの原因になる」という話は、非常に広まっていますが、その多くは誤解や誇張された情報に基づいています。

 

この点について、酸化した皮脂酸化した化粧品オイルの両側面から、より詳しく見ていきましょう。

 

酸化した皮脂が肌荒れの原因になるについて:

前述の通り、「酸化した皮脂が肌荒れの原因になる」という説は、単純なものではありません。皮脂は肌のバリア機能維持に不可欠な成分であり、酸化によって直ちに肌に悪影響を及ぼすわけではありません。

 

確かに、紫外線などの外的要因によって皮脂中のスクワレン過酸化スクワレンに変化すると、毛穴の角化異常を促進し、ニキビの悪化に関与する可能性は指摘されているのは有名です。例えば、Pappas (2009) のレビューでは、酸化ストレスがニキビの病態生理に関与する可能性が論じられています。また、アトピー性皮膚炎においては、皮膚バリア機能が低下している場合、皮脂中の不飽和脂肪酸の酸化生成物が炎症を悪化させる可能性も示唆されています(Hatano et al., 2009)。

 

しかし、これらの論文はそもそも試験管の中の話だったり、これは「酸化した皮脂が単独で肌荒れを引き起こす」というよりも、肌の生理的な状態や他の要因との複合的な作用として理解すべきです。健康な肌においては、ビタミンEやグルタチオンなどの抗酸化防御機構が働いており、ある程度の酸化ストレスには対応できる能力を持っています(Thiele et al., 2001)。つまり、皮脂が酸化したからといって、すぐに肌荒れにつながるわけではないのです。

 

さらに、皮脂が肌の上で分泌されても、**すぐに酸化してしまうわけではありません。**皮膚の表面は常に動きがあり、皮脂は重力や顔の動き、洗顔などによって流動的です。分泌された皮脂が特定の場所に長時間とどまり続け、空気中の酸素とだけ反応して酸化が急速に進むという状況は考えにくいでしょう。新しく分泌される皮脂によって常に希釈され、入れ替わりが起こっているのです。

 

酸化した化粧品オイルについて: 次に、化粧品に配合されているオイルが酸化して肌荒れを引き起こすという懸念についてです。これもまた、過度に心配する必要がないことが多いです。

 

化粧品のオイルは、その製造過程において、酸化しにくい種類のものが選ばれたり、トコフェロール(ビタミンE)やBHT (ジブチルヒドロキシトルエン) などの酸化防止剤が適切に配合されたりしています。これにより、製品の安定性が保たれ、使用推奨期間内に酸化が進むことは極めて稀です。

 

また、「酸化したオイルを肌に塗る」という状況も、通常の使用においては考えにくいです。もし、化粧品が異臭を放ったり、明らかに分離・変色したりしている場合は、それは品質が劣化しているサインであり、使用を控えるべきです。しかし、これは「酸化したオイルが肌荒れを直接引き起こす」というよりは、製品の品質不良の問題として捉えるべきです。

 

さらに、肌に塗布されたオイルが、肌の上で急激に酸化し、それが肌荒れの直接的な原因となるという科学的根拠も乏しいです。肌の表面は複雑な環境であり、オイルは皮膚のバリア機能の一部として作用したり、肌に吸収されたりします。空気中の酸素と直接触れ続けるわけではないため、塗布後に大幅な酸化が進行するとは考えにくいでしょう。

 

結論として、酸化した皮脂や化粧品オイルが肌荒れの原因となるという話は、単純化されすぎているか、あるいは誤解に基づいていることが多いです。肌荒れは、多くの要因が複雑に絡み合って生じるものであり、オイルの酸化はそのうちのごく一部、または特定の状況下でのみ影響を及ぼす可能性のあるものです。

 

参考論文:

  • Pappas, A. (2009). "The role of oxidative stress in acne." Clinics in Dermatology, 27(6), 570-575. (皮脂の酸化とニキビに関するレビュー)
  • Hatano, Y., et al. (2009). "Oxidized squalene in the stratum corneum is increased in patients with atopic dermatitis." Journal of Dermatology, 36(6), 332-337. (アトピー性皮膚炎における酸化スクワレンに関する研究)
  • Thiele, J. J., et al. (2001). "Vitamin E in human skin: organ-specific physiology and protection against free radical damage." Journal of Investigative Dermatology Symposium Proceedings, 6(2), 104-108. (皮膚の抗酸化防御機構に関するレビュー)

 

酸化した皮脂やつけた化粧品のオイルが酸化したと仮定して、重力の関係で同じ場所にとどまることがない

 

さらに重要な点として、皮脂が肌の上で分泌されても、**特定の場所に停滞し、急速に酸化してしまうわけではありません。**皮脂は皮脂腺から分泌され、毛包内を伝って皮膚表面へと移動します。

 

例えば、「The helical movement of sebum」と題された研究では、毛包内の皮脂がらせん状に移動することが示唆されています(BIOLSCI GROUP, 2012)。皮膚表面に出た皮脂は、重力、顔の表情筋の動き、瞬き、汗の分泌、日常的な顔への接触(例えば、手で触れる、枕に顔を埋めるなど)といった様々な要因によって、常に希釈され、広がり、あるいは移動しています。

 

Sebaceous filaments(皮脂腺開口部を満たす油状の物質)もまた、皮脂を毛穴から皮膚表面へ移動させる役割を担っており、「油が自由に皮膚表面に移動する」ことを助けます(Cleveland Clinic, n.d.a)。このように、皮膚表面の皮脂は絶えず動的であり、新しく分泌される皮脂によっても継続的にリフレッシュされます。そのため、特定の箇所で皮脂が長時間にわたって停滞し、それが酸化して直接的な肌荒れの主因となるような状況は、健康な肌においては考えにくいでしょう。

 

参考文献

 

メイクやオイルは酸化が気になるのに、乳液やクリーム、リンスの酸化は気にならない不思議

これは興味深い現象であり、消費者の「イメージ」や「情報への曝露」に起因すると考えられます。

 

化粧品中の油性成分は、その形態に関わらず酸化のリスクを抱えています。しかし、一般的に「オイル」と名が付く製品は、その純粋な油性成分であることが強調されるため、消費者は「油=酸化しやすい」という連想から、より強い懸念を抱きがちです。

 

一方で、乳液クリームは、水と油が乳化されたエマルションであり、多くの場合は乳化剤や増粘剤、保湿成分など、様々な成分が複合的に配合されています。また、リンスコンディショナーも、毛髪への吸着性を高めるカチオン性界面活性剤や、シリコーン油などが主成分であり、油性成分は含まれますが、直接的な「オイル」という認識が薄い傾向にあります。

 

スキンケアのオイルは気にならないのにオイル美容のオイルの酸化は気になってしまう。とても不思議な感覚ですが、基本使用されているオイルは同じです

参考書籍:

  • 山野 井順一郎 監修 (2003). 『化粧品機能評価・安全性評価ガイドライン』. 薬事日報社. (化粧品の安定性評価に関する章)
  • 日本化粧品技術者会 編著 (2012). 『化粧品科学 改訂版』. じほう. (化粧品の処方設計と安定性に関する章)

 

そもそも肌の上で化粧品のオイルが酸化する?そもそも酸化したオイルを肌に塗ってる?ごちゃごちゃに一緒にしている問題

 

この点こそが、最も重要な誤解の一つです。

  1. 「そもそも酸化したオイルを肌に塗っている?」: 市販されている化粧品は、厳格な品質管理のもと製造されています。原料の受け入れ検査から、製品の製造、充填、出荷に至るまで、品質劣化を防ぐための様々な工程が設けられています。特に、油性成分は製造段階で酸化防止剤が添加されることが一般的であり、適切な保管条件下であれば、未開封の製品が酸化していることは極めて稀です。 開封後も、多くの製品は、推奨される使用期限内(例:開封後6ヶ月〜1年)であれば、適切な保管(直射日光を避け、高温多湿にならない場所)によって品質が保たれるように設計されています。

    もし製品から異臭がしたり、明らかに分離したり変色したりしている場合は、使用を控えるべきですが、これは「酸化が肌荒れにつながる」という科学的根拠のない話とは別の、製品の品質劣化の問題です。

  2. 「肌の上で化粧品のオイルが酸化する?」: 化粧品が肌に塗布された後、オイル成分は皮膚の表面や角層に浸透・拡散します。この際、オイルは空気中の酸素と直接触れ続けるわけではありません。皮膚の表面は、皮脂膜、角層細胞間脂質、天然保湿因子(NMF)などによって複雑なバリア機能が形成されており、単なる油が空気中に露出している状態とは異なります。

    また、皮膚自体にも、ビタミンE(トコフェロール)、ユビキノール(コエンザイムQ10)、グルタチオンなどの抗酸化物質が存在し、これらが酸化ストレスから皮膚を守る役割を担っています。化粧品に含まれるオイル成分も、肌のこれらの防御機構の一部として、または肌に馴染む過程で、急速に酸化が進むことは考えにくいです。

    むしろ、皮膚上の酸化ストレスは、紫外線による影響や炎症反応によって引き起こされることが多く、外部から塗布された化粧品のオイルが主要な酸化の原因となる可能性は低いと考えられます。

    酸化した化粧品をつけた場合に肌への影響があるかどうかについては可能性があるかもしれませんが、日中つけている間に酸化して、それが肌へ影響があるかどうかについては一切研究がなく、日中で酸化するような安定性レベルの製品ではすでにつける前に酸化している可能性の方が高いというのが普通の考えです。また、上述の重力の関係からも酸化が影響しているかの説明が難しいこともお分かり頂けるかと思います。

参考論文:

  • Thiele, J. J., et al. (2001). "Vitamin E in human skin: organ-specific physiology and protection against free radical damage." Journal of Investigative Dermatology Symposium Proceedings, 6(2), 104-108. (皮膚の抗酸化防御機構に関するレビュー)
  • Burke, K. E. (2010). "Photodamage of the skin: protection and treatment." Clinical, Cosmetic and Investigational Dermatology, 3, 27-32. (紫外線と皮膚の酸化ストレスに関するレビュー)
  • Draelos, Z. D. (2015). Cosmetic Dermatology: Products and Procedures. Wiley Blackwell. (化粧品の安定性と品質管理に関する章)

 

以上いかがでしたでしょうか。

オイル美容を楽しむ上で、過度な酸化の心配は不要であることがお分かりいただけたでしょうか。気にするのはつける前にその化粧品が酸化しているかどうかぐらいではないでしょうか。そしてその化粧品が酸化しているかどうかは、つける前に匂いですぐに分かります。

 

ではセラクレンズのオイルの酸化は

セラクレンズを発売していてよくある質問のひとつがオイルの酸化の問題になります。では、セラクレンズではどうなのか、どういう風に考えているかについて書きたいと思います。

 

まずセラクレンズでは植物油など酸化しやすいオイルを使っておらず、ほとんど酸化しない、しにくいオイルで構成されています。また植物油で唯一使用しているホホバオイルは植物油の中でも数少ないほとんど酸化しない植物油として有名です。

 

また、セラクレンズは製品によってトコフェロール(ビタミンE)が保湿目的で配合されています。ビタミンEは食品や化粧品でも製品の抗酸化剤、安定化剤で使われることも多く、酸化を防ぐ目的でよく配合されています。

 

また、容器に関してもこだわりがありまして、透明ですが紫外線カットの容器が使われており、その点でもご安心できるかと思います。

 

オイル製品を使う上で酸化の問題は切っても切れない、気になってしまう問題ですが、ご自身の肌に合ったオイルを見つけて、健やかな肌を育んでいきましょう!