CLEAN BEAUTY
クリーンビューティー
化粧品業界が向き合うべきは「廃棄」の問題
サステナブルな原料を採用する、容器をリサイクルする、環境破壊の原因となる素材は使わない…
環境問題に対してはさまざまなアプローチが可能ですが、
化粧品業界が最も向き合うべきは過剰在庫と廃棄の問題だと考えています。
世界で最も廃棄されている工業製品の廃棄率は2位がアパレルで、1位が化粧品です*。
どれだけ環境に良いとされる原材料を使っても、
将来廃棄されるかもしれないものを量産していては活動の整合性がとれません。
MIULEでは「廃棄」の問題に焦点を当て、環境問題へ取り組んでいきます。
*Avery Dennison Smartrac社のレポート『失われた1000億ドル サプライチェーン廃棄物の本当のコスト』(2022)より、過剰生産や商品の破損・期限切れ等が理由のサプライチェーン上における損失額を基準とした順位
MIULEの取り組み
廃棄を少なくすることは、環境だけでなく、メーカーやお客さまにとっても有益なことだと考えます。
過剰な包装をやめ、なるべく廃棄が出ない容器包装デザインに。また、廃棄せざるを得ない製品が出にくい在庫管理体制と流通体系を目指します。
1. Reuse the pump
ポンプを再利用できる販売設計
セラクレンズは、ボトルとポンプが別売り。過去にセラクレンズ スターターセットを購入したことがある場合、リフィルを購入いただければ、これまで使っていたポンプを再利用することができます。これだけで、ポンプの廃棄量を削減することができるのです。
もちろん、ポンプが劣化してしまった場合には、ポンプのみを購入することも可能です。
2. For other uses
ラベルを剥がして多用途に
使い終わったあとの容器を捨てることがもったいないと感じた経験はありませんか?
セラクレンズは、容器に直接印刷するのではなく、ラベルを貼ることによってパッケージを完成させています。
ラベルを剥がせば、まっさらな空容器に。よくすすいで、旅行用の化粧品やシャンプーを入れてみたり、植物を挿して飾ってみたりと、いろいろな使い方ができそうです。
3. System development
在庫を持たずに販売する仕組みの開発
化粧品の廃棄問題に最も影響しているのが、欠品や棚落ちを恐れての過剰在庫だと言われています。MIULEでは店舗での過剰在庫問題に取り組むために、在庫を持たずに販売する仕組みを開発しました。
4. Essence of safety
本質的な安全性の探求
5. Honest marketing
誠実で素直なマーケティング
環境に良さそうな商品や原材料が、必ずしも環境に良いわけではない
化粧品開発者でもある代表 植村は、オーガニックコスメが日本でほとんど知られていない時代から、その研究に携わってきました。
稀に誤解されますが、オーガニックコスメだからといって、環境に良いというわけではありません。
そもそも、オーガニックコスメが誕生したのは、環境問題という言葉もなかった100年以上前のことなのです。
私は、オーガニックコスメをはじめとする化粧品の研究や製品開発を行う中で、次のことを学びました。
- “自然だから環境に良い”、“ケミカルだから環境に悪い”ではない。逆もまた然りである。植物原料であっても、大量に搾取することによって環境破壊の懸念がある。
- 製品を生産すればするほど、廃棄物をも生産することになる。また、適切な原材料の選択による環境への負荷軽減よりも、膨大な在庫廃棄による環境への負荷の方が、重要な問題ではないか。
現代の便利な生活をすればするほど環境負荷が増え続け、この問題を避けては通れません。
化粧品を創り、生産し、販売していくことを生業とする上で、今の自分たちにできることから実行していきます。