クレンジングオイルの「乳化」は間違い?転相の仕組みと正しい使い方を徹底解説 SNSで話題のクレンジングオイル「乳化」は間違い?正しい使い方と白く濁る本当の理由 – MIULE ONLINE STORE

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SNSで話題のクレンジングオイル「乳化」は間違い?正しい使い方と白く濁る本当の理由

2026. 06. 02

SNSで話題のクレンジングオイルの「乳化」テクニック、実は間違っている?

InstagramなどのSNSを中心に、美容に関心のある方々の間で「クレンジングオイルの使い方」に関するあるテクニックが話題になっています。それは、クレンジングオイルを顔のメイクに馴染ませた後、少量の水をつけて白く濁らせるという方法です。

 

多くのインフルエンサーや一般のユーザーが、このプロセスを「乳化(にゅうか)」と呼び、よりメイクが落ちやすくなる正しい使い方として紹介しています。

 

しかし、化粧品を作るメーカーの視点や科学的なメカニズムから紐解くと、この使い方は「正しい」とは言えず、さらに「乳化」という呼び方自体も間違っているという事実があります。

 

本記事では、SNSで飛び交うクレンジングオイルの噂の真偽について、化粧品の構造や科学的な現象を交えながら詳しく解説していきます。毎日何気なく使っているクレンジングオイルが、肌の上でどのような変化を起こしてメイクを落としているのか、その本当の仕組みを知ることで、ご自身のメイクの濃さやライフスタイルに合った適切なスキンケアができるようになります。

 

結論:「乳化させている」という認識は科学的に誤り

まず結論からお伝えすると、クレンジングオイルを使っている途中で水を足して白く濁らせる行為を「乳化」と呼ぶのは、科学的な観点から見て間違いです。また、それを「クレンジングオイルの正式な正しい使い方」とするのも誤りだと言えます。

 

なぜ間違いだと言えるのか、その理由を理解するためには、そもそもクレンジングオイルがどのような成分で構成され、どのように作られているのかを知る必要があります。

 

クレンジングオイルはすでに「乳化された」商品である

クレンジングオイルは主に「油(オイル)」「水」「界面活性剤」の3つの要素から作られています。本来、水と油は反発し合い、決して混ざり合うことはありません。

 

しかし、化粧品メーカーは工場で「界面活性剤」を加え、機械を使って高速回転させることで、本来混ざり合わない水と油を強制的に混ぜています。この、水と油を馴染ませる技術や状態のことこそが、本来の「乳化」なのです。

 

つまり、私たちが店頭で購入して手に取っているクレンジングオイルは、すでにメーカーの手によって「乳化されている商品」なのです。「すでに乳化している商品」に対して、使う時に水を足して「乳化させます」と表現するのは、言葉の意味として矛盾していることがお分かりいただけるでしょう。

 

手でくるくると馴染ませる程度の力では、到底「乳化」という現象を起こすことはできません。

 

白く濁る現象の正体は「乳化」ではなく「転相(てんそう)」

では、クレンジング中に水をつけると白く濁るあの現象は、一体何が起きているのでしょうか。それは「乳化」ではなく乳化状態が「壊れた」状態なのです。

 

クレンジングオイルがメイクを落とすメカニズム

一般的なクレンジングオイルの構造は、外側が「油」で、内側に「水」を抱え込んでいる状態になっています。メイクの汚れは基本的に「油汚れ」です。そのため、肌に乗せてメイクと馴染ませる段階では、クレンジングオイルの外側にある「油」がメイクの「油」とくっつき合います。

 

肌の上でくるくるとクレンジングオイルを馴染ませていると、最初は重たく感じていた指滑りが、途中でふっと軽くなり、つるっと感触が変わる瞬間があります。

 

この時、肌の上で何が起きているかというと、メイクと馴染むことによって、もともとのクレンジングオイルの構造(外側が油、内側が水)が壊れ、ひっくり返る現象が起きています。つまり、「外側が水、内側が油(メイク汚れを含む)」という逆の構造に入れ替わるのです。

 

この、油と水の位置関係が逆転する現象のことを、科学的な専門用語で「転相(てんそう)」と呼びます。

 

外側が「水」の構造に変わるからこそ、最後にシャワーなどの「水」で洗い流した時に、内側に閉じ込められたメイク汚れごと綺麗にすすぎ落とすことができる仕組みになっています。これが、クレンジングオイルの基本的な正しい使い方と、メイクが落ちるメカニズムです。

途中で水を足すと何が起きているのか?

SNSで流行している「途中で水をつけて白く濁らせる」という行為は、この綺麗な乳化状態で作られたクレンジングオイルの構造に水を無理やり加えることで、構造を強制的に壊している状態です。

 

本来であれば、顔の上でくるくると馴染ませ、水分が自然に蒸発していく過程で起こる「転相」を、水を足して構造を破壊することで、強制的に早回ししているに過ぎません。白く濁るのは、乳化しているからではなく、乳化を壊わしている証拠なのです。

 

なお、化粧品の専門用語には「転相乳化」という製造方法の言葉も存在するため、言葉が混同されて広まってしまった可能性もありますが、私たちが顔の上で行っている現象はあくまで「転相」です。

 

水を足す使い方は「悪」なのか?メリットとデメリット

ここまでの解説で、途中で水を足す使い方が「正式な正しい使い方」ではないこと、そして「乳化」という言葉が間違っていることが分かりました。では、この「水を足して白く濁らせる使い方」は絶対にしてはいけない悪い方法なのでしょうか。

 

実は、必ずしもそうとは言い切れません。化粧品の使い方には個人の自由があり、この方法にはメリットとデメリットが存在するため、自分のメイク事情に合わせて使い分けるのが正解です。

 

デメリット:クレンジング力が弱まる

最大のデメリットは、クレンジングオイル本来のメイクを落とす力が弱まってしまう点です。

 

しっかりとメイクと馴染む前に水を足して強制的に構造を壊してしまうと、油がメイク汚れを十分にキャッチしきれなくなります。そのため、ウォータープルーフのマスカラや、カバー力の高いファンデーションなど、濃いメイクをしている日には、汚れが落としきれずに肌に残ってしまう可能性があります。

 

メリット:時短と摩擦ダメージの軽減

一方で、大きなメリットもあります。それは「転相」までの時間を大幅に短縮できることです。

 

本来の正しい使い方で転相を起こそうとすると、顔全体をくるくると馴染ませるのに20秒〜30秒程度の時間がかかります。しかし、毎日のスキンケアでこの時間が待てない方や、長く肌を擦り続けることによる「摩擦ダメージ」が気になる方も多いはずです。

 

水を足して強制的に構造を壊し、水で洗い流しやすい状態(転相状態)をすぐに作ってしまうテクニックは、「時短」や「肌への摩擦を減らす」という目的においては非常に有効な手段と言えます。

 

薄いメイクの日なら「裏技」として大いにアリ

クレンジングオイルは、数あるクレンジング料の中でも非常にメイクを落とす力が強いアイテムです。

 

そのため、日焼け止めや軽いパウダー程度の「薄づきメイク」の日であれば、あえて水を足してクレンジング力を弱め、サッと転相させて洗い流す使い方は、肌への負担を減らす「裏技的なテクニック」として大いにありだと言えます。

 

「これが絶対に正しい公式の使い方だ」と誤認してしまうのは問題ですが、メカニズムを理解した上で「今日は薄いメイクだから、水を足して早く洗い流そう」と意図的にコントロールして使う分には、全く問題ありません。

 

まとめ:メカニズムを知って自分に合ったスキンケアを

SNSで話題の「クレンジングオイルの乳化」について、真実をまとめると以下のようになります。

  • 「乳化」という表現は間違い。 商品はすでに乳化されており、肌の上で起きているのは構造が逆転する「転相(てんそう)」である。

  • 途中で水を足すのは「正しい使い方」ではない。 無理やり乳化構造を壊して、転相を早めている状態である。

  • ただし、使い方としてはアリ。 クレンジング力は落ちるものの、時短や摩擦軽減になるため、薄いメイクの日などのテクニックとしては有効。

 

美容の情報はSNSで簡単に手に入るようになりましたが、中には科学的根拠に基づかない情報や、専門用語が誤って使われているケースも少なくありません。特に「転相」のような現象は、実際に化粧品を開発したり勉強したりしなければ、なかなか知る機会のない難しいメカニズムです。

 

言葉の定義にとらわれすぎる必要はありませんが、「なぜ白く濁るのか」「なぜメイクが落ちるのか」という本当の仕組みを知っておくことで、情報に振り回されることなく、ご自身の肌状態やその日のメイクに合わせた最適なスキンケアを選択できるようになります。ぜひ、今日からのクレンジングの参考にしてみてください。

 

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