このサイトは、お使いのブラウザでのサポートが制限されています。Chrome、Safari、またはFirefoxに切り替えることをおすすめします。

全品送料無料!さらに1500円以上の商品2点以上で一律500円OFF ※送料無料は一部地域を除く

セラクレンズのデザインのこだわり。唯一無二のデザインへ

2024. 06. 14
セラクレンズ

この度、セラクレンズのデザインの意匠登録が認められ、唯一無二のデザインとして特許庁から認められました。

【登録番号】意匠登録第1772717号
【登録日】令和6年6月3日
【意匠に係る物品】包装用容器

https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/DE/JP-2023-016190/30/ja

 

意匠とは

意匠はデザインの特許です。言うなれば外観のオリジナル性です。通常、新興のD2Cメーカーが意匠申請することはほぼありません。一方で大手メーカーの商材は多くが意匠申請されており、今回取得できたことはとても大きな出来事だと考えています。

 

意匠と化粧品の容器デザイン

意匠申請する理由は似たものを作られてしまう可能性があるからという他なりません。大手メーカーの場合、商品を出すとそれこそ世界中のメーカーにベンチマークされているために、商標やデザインの特許である意匠、処方の中身である特許などあらゆる面にコストをかけて商品を守るということを行います。

 

一方で多くの新興メーカーがブランド名や商品名などの商標は取っても、意匠を申請しないのは理由があります。

 

それはそもそも容器は容器会社さんから購入するため、容器会社さんが意匠を申請しているために、そもそも意匠を申請するという概念すらない、やってもすでに登録されているので申請できないというのが答えになります。

 

大手が意匠を申請できるのは、潤沢な開発予算があるために、容器のデザインからオリジナルのデザインのものを作って、容器会社さんに依頼しているためにどこにもないデザインのものになっていることが多く、そのため大手メーカーさんの商品はよく意匠申請されています。

 

しかしこれをするためには、本当に潤沢な開発予算と大量に在庫を抱える販売網やブランド価値、そして覚悟がなければできないため、そもそも知名度も販路もブランド価値も予算もない新興企業にはできないのが通常です。

 

しかし、そんな難易度の高い意匠申請が、私たちのような小さなD2Cコスメブランドでも取得することができました。今回は意匠登録までの道のりも含めて、唯一無二のデザインとなった道のりについて書きたいと思います。

 

まずは、そのデザイン性。四角いその形へのこだわり

セラクレンズのボトルの形状は、化粧品ではおそらく珍しいであろう四角型を採用しています。

その理由として、円柱のボトルに比べて

”収納場所へのおさまりが良い”ことが決め手でした。

 

それは、四角だと置き易く、並べた時にとても綺麗に置くことができるからです。セラクレンズは洗面所やお風呂場に置かれると想定して作りました。その場合、置き場が狭い場合もあれば広い場合もあり、円柱よりも書籍のように置くことで場所を取らないことが考えられたため、あえて難しい四角いボトルを採用しました。

 

限られた洗面スペースがすぐにスキンケアアイテム溢れてしまう…という美容好きも多いはずです。デッドスペースを生み出さないこの形状は、私たちが特にこだわったポイントです。

 

どうして世の中にそんなにないの?しかくいボトル

でも四角のどこがこだわっているの?そう思われた方も多いかもしれません。

よく考えてください。そういえば、化粧品では円柱形の丸い容器はたくさん見たことがあると思いますが、四角い容器ってあんまり見たことがないと思いませんか?

 

実は四角い容器ってとても大変なんです

何が大変かというと化粧品の中身を充填する機械やシールを貼る機械が四角いボトルに対応していなかったり、そもそも機械を持っていないことが大きな要因です。

 

そのため、例えば生産を依頼するOEMメーカーなどに依頼するとそもそも機械を持っていない場合が多く、量産レーンにのせることができなかったり、シールで印字する場合などは手貼りになったりするために断られたり、コストがかかったりして断念していまいます。

しかし、今回コストや効率性を無視しても、どうしても四角にしたかったことがあげられます。

 

ラベルのこだわりどうしてシールなの?

今回シールの形は特に拘りました。おそらくどこにもないデザインになっていると考えています。

当初、透明の四角いボトルにしたいというメンバーの意向を元にどうしようかと考えた時、みな一斉に答えたのが、透明で四角の特徴を活かしたいということでした。そもそも、化粧品において透明で四角のボトルが珍しいので、それを活かしたいと思うのは当たり前かもしれません。

 

印字ではなくラベルにした理由

通常、化粧品ではボトルにブランド名や法定表示を記載をする場合にやる方法としては、ボトルに直接印字するパターンかもしくはラベルでラベルに必要事項を記載して貼り付けるパターンのどちらかになります。

 

どちらも一長一短ありますが、MIULEでは化粧品業界が向き合うべきは「廃棄」の問題ということをCLEAN BEAUTYのミッションに掲げていることもあり、開発段階からラベルを剥がすことで化粧品以外の容器として使えるのではないか?印字しているとその化粧品専用としてしか使い道がなく、使い終わったら捨ててしまうという観点から、ラベルにすることでラベルを剥がし他の用途としても使えると考えラベルにしています

 

このあたりについては公式HPに詳しく記載しております
https://miule.jp/pages/clean-beauty

 

ラベルの色と形に込めた思い

まずはこのラベルの変な形から説明したいと思います。このラベルの形にした理由は本当に数かぞえきれないくらいアイデアを出しましたが、シンプルに言うと

  • せっかく四角いボトルにしたから、四角いデザインを活かしたい
  • ボトルは透明を採用する予定なので、透明感を活かしたい
  • パッと見ただけでMIULEっぽいなを演出したい

ざっくりまとめるとこのような形です

 

そこからもう語り切れないぐらいアイデアを出し、ここに行き着いています。様々なアイデアを出した結果、この歪な形とデザインに行き着きました。

 

ラベルの色

ラベルはキラキラ輝くホログラム素材を使用したシンプルなデザインです。

  • 習慣を見直しシンプルなケアを行なうこと。
  • そして、まさに千差万別といえる「肌」に対して、十人十色と表現するように”どの色とも限定することがなく、内なるうつくしさを感じさせる”こと。

セラクレンズにあったデザインは何だろう?ミューレというコンセプトにあったデザインは何だろう?

デザイナーさんと何度もやり取りして行き着いた結果が、

  • 習慣を変えることはシンプルなケアにすること
  • シンプルなスキンケアということで、シンプルなデザイン
  • 洗面台においてあっても違和感がないデザイン
  • また、それぞれの肌にあったやり方、洗い方という意味で、見方や光の当たり方によって変わる偏光デザイン

セラクレンズでは、内側が反射したデザインになっており、この両面表側になってような印刷ができるシール会社さんを探すのにもかなり苦労しました。これらのことを全て踏まえて、ミネラルとACEのデザインが決まりました。

 

長い時間、繰り返し案を練り、ブランドと商品のコンセプトを反映したデザインにたどり着きました。そして満を辞して、makuakeでリリースすることになりました。

https://www.makuake.com/project/miule/

 

えっ、意匠登録できるの?

「たぶん取れると思いますよ。見たことない」

今回のもうひとりの主役である弁理士さんから言われた言葉です。この言葉は忘れることができません。

 

 

きっかけは私、代表の植村がもしかしたら今回のデザインって意匠取れないのかなとふと思いついたことが最初のきっかけです。そもそも私たちも、容器は容器会社さんから購入していたため、またどこにでもある四角い形をしたボトルだったため、そもそも取れるはずがないと思っていました。もしかしたらこのシールのデザインはオリジナル性があると思うし、何なら自分も見たことがないし、聞くのはタダだし、聞いてみようというのがきっかけです

 

実際に弁理士さんに概要を相談して、最初言われた言葉が取れると思うという回答でした。

 

えっ、本当に取れたらこれ革命じゃない?すごくない?

だって既製品のボトルに、シール貼っただけだよ。それが世の中にないデザインっていうのはとてもシンプルだけど、シンプルだからこそ、通った時は革命じゃないかと感じました。

 

意匠はすでに世の中にあるデザインは通らない

意匠について詳しい方ならご存知ですが、基本的に意匠は世の中にすでに認知されているデザインを登録することはできません。特許と同じで全く知られていない、世の中に存在しないデザインでなければ通りません

 

例えば、名もなき人が作ったデザインをそのまま登録したり、似たデザインを作って申請したりしても、すでに認知できる状態にあるものであれば基本的に通ることはありません。

 

誰にも知られていない、世の中にないというのがとても重要な要素となります。実はこの点が後々大変な事態を産みました。

 

お金がないから、自分たちで申請

今回、うれしかったことのもうひとつは、僕たちは自分達で書類を作成し、自分達で申請を行いました。弁理士事務所の方にはたくさんご相談には乗って頂いたのですが、ひとつは通るか通らないかよく分からないのに、お金がどうしてもかかってしまうこと、そして何より書類自体作るのは意匠登録の場合そんなに難しくなく、ちょっと自分達で申請というものをやってみたかったことがあります。

 

まさかの苦難の道。リリースしてからの意匠申請は地獄

意匠申請で何が大変だったかというと、新規性喪失の例外の表示になりません。この新規性喪失っていうのがとにかく大変で、何かと言いますとそう私たちの場合、クラウドファンディングでリリースした後に、意匠申請してみよう時系列で動きました。

 

そう、前述でお書きしましたが、意匠申請において、世の中に知られていないということがとても大切なんです。リリースした瞬間に公知のデザインとなってしまうことになり、それは世の中的に新規性がないという判断になってしまうということです。

 

つまり意匠申請で大事なことは、誰も知らない状態をいかに作るか、そして知られていない状態のうちに申請するかがとても大事で、それはまだ世の中に出していない、リリースしていない商品開発の時点でもその視点が大事になります。つまり外部の人間や友達、家族に写真見せちゃった、ちょっとデモ品を作って配っちゃった時点で、公知の事実となり、新規性は失われることになります。

 

ちなみに意匠申請ではそういう知らずにリリースしちゃった、公知の事実にしちゃった人のための保護措置として新規性喪失の例外の表示という措置があります。公知の事実となった瞬間から1年以内の間であれば、特別な書類を提出すれば、それは新規制があるよねということを補助する役割になります。

 

しかし、これがとんでもない大変な書類作成の道のりでした。

 

私たちの場合、セラクレンズが掲載されている全ての情報発信の情報を書類にまとめ提出するというものです。これがどれだけ大変なことか分かりますでしょうか?

 

私たちはクラウドファンディングで初めて商品を明かしました。そこからリリースも打ちましたし、新聞やメディアにも取り上げて頂きました。もちろん売るためにSNSもたくさん情報発信しましたし、ピッチにもたくさん出ました。

 

そう、全てのセラクレンズのデザインが掲載された情報をいつ、どこで、誰が、どのように発表したのかを全て書類としてまとめなければならないというとんでもない作業でした。これがとにかく大変で提出書類も100枚ぐらい書いたと思います。この書類を作るために2-3ヶ月費やしてしまいました。

 

そして何より、意匠申請してから、この新規性喪失の書類を提出までは全ての情報発信を中止するという、リリースしたばかりなのに一切セラクレンズが写った画像が使えないという状況に追い込まれました。この期間は本当にチームのみんなには迷惑をかけましたし、何より書類作成をしてくれたチームメンバーには本当に助けられました。

 

そしてついに約1年後

そんな大変な思いをして、やっと今回申請が通り、どこにもないデザインとして認められたのがセラクレンズの容器デザインになります。

 

本当にこのデザインは、これまでいくつかの展示会等に出展させて頂きましたが、出る度に容器メーカーさんが見に来たり、デザイナーさんが見に来たりとプロの方にも褒められるデザインで、私たちMIULEのチームとして本当にうれしいかつ誇りの持てるデザインとなっています。

 

何より今後模倣したデザインや似たようなデザインができないことは私たちのオリジナル性の担保や競合他社さんとの差別化という面で大きなメリットができたのかなと思います

 

新興D2Cメーカー、実力のある中小企業メーカーさんへ

前述にも記載しましたが、大企業や容器メーカーさん以外多くのメーカーさんは意匠という申請をしたことがない、そもそもできないのでやるという概念がそないのかもしれません。

 

でも、私たちMIULEみたいなとても小さな小さなスタートアップ企業でさえ、ちょっとしたアイデア、ちょっとした行動力で自分達のオリジナル性を認めて頂くことができました。これはとても大きな武器だと感じます。

 

また意匠登録の良いところはお金が全然かからないのに、特許よりも保護期間が長いというところです。一般的に特許は必ず弁理士さんにお願いし、開発も数年以上、数百万ぐらい予算がかかり、保護期間が20年に対し、意匠登録は弁理士さんにお願いしてもそんなに高くない、自分でやれば慣れたら半日で書類作成から申請まで終わっちゃうぐらい、なおかつ保護期間が25年と特許1個申請する手間を比べると100個ぐらい申請できちゃうのじゃない?っていう手軽さで、ブランドを守る意味では特許より長いという何とも超お得な方法だと感じました。

 

私たちは、あまりにも意匠に対して無知だったため、新規制の喪失といった大変な思いをしましたが、リリース前に申請となると本当に書類の作成は半日ぐらいで終わってしまうぐらいの作業量で書類を作るのも、申請するのも慣れるとかなり簡単です。

 

ぜひ一度お近くの弁理士事務所や今回ご相談させて頂いた弁理士事務所さんへご相談してみてください。また今回色々ご相談に乗って頂いた弁理士事務所をご紹介したいと思います。代表の竹本さんを含めて、事務の方にもとても親切にして頂き、また定期的に気にかけて頂きました。

 

以下に情報を掲載いたします。また直接いきなりはちょっとという方はご紹介もいたしますので、弊社HPの問い合わせまでご連絡頂ければ担当の方をご紹介したいと思います

 

瑛彩知的財産事務所

https://aceai.jp/