ベビーオイルをクレンジングの代わりに使える?メイク落としの方法とは。話題のオイル洗顔
2023. 02. 28ベビーオイルを使ったメイク落としのクレンジング法をご存知でしょうか。
今までは、ベビーオイルといえば赤ちゃんも使える保湿剤のイメージが強いオイルでしたが、現在は保湿しながらも、クレンジングとしてメイク落としまでできるオイルとしてベビーオイルは重宝されています。
今回は、ベビーオイルでメイクを本当に落とせるのか、そしてクレンジングオイルとの違いやメイク落としの方法などベビーオイルを使用したメイク落としの際に気になることをご紹介していきます。
ベビーオイルでメイクを落とせる?
ベビーオイルを使用したクレンジングで、本当にメイクが落とせるのか気になる方も多いのではないでしょうか。
結論から申し上げますと、落とせます。
よく使われるファンデーションやアイシャドウなどメイクアップ製品の原料は、オイルとパウダーで構成されているものが多く市場に出回っています。
また、朝メイクをして夜メイクを落とすまでの時間で、汗や皮脂がメイクと馴染んでしまうことででメイク汚れ、そして毛穴汚れの原因となります。
ベビーオイルの油分で、メイク汚れや毛穴汚れをなじませ浮かせることができます。
しかし、成分は100%オイルであり乳化剤や界面活性剤が含まれていないため、そのまま水では洗い流すことができず、ティッシュなどで拭き取る必要性があります。その分肌にはマイルドで負担なく使えると言われています。
なぜ落とせるの?クレンジング(化粧落とし)のメカニズム
普段当たり前のように使っている”化粧落とし”ですが、そのメカニズムを理解していないという方もいると思います。 化粧落としは毎日使うものなので、どういう仕組みでメイクが落ちているのか理解しておいて損はありません。
ここから化粧落としのメカニズムについて解説していきます。
クレンジング剤のオイルとメイクの油分を反応させて浮かせる
メイクは汗や水で簡単に落ちないように、油分が多く配合されています。 そのため洗顔料だけで洗い流そうとしても、なかなか落ちてくれません。
メイク落としをするためには、クレンジング剤のオイルを、メイクに含まれている油分と反応させ、浮かせなければいけません。
クレンジング剤にはオイルが配合されており、顔になじませたときにメイクの油分と反応してメイクを浮かせてくれています。 こうすることで簡単には落ちないメイクを、キレイに洗い流せる状態にすることができるのです。
界面活性剤と乳化させて水で洗い流せる状態にする
オイルと反応させて浮かせただけでは、水で洗い流すことはできません。 水と油は混ざり合わないため、この状態で水で流そうとしてもうまく落ちてくれないのです。
水でキレイに洗い流すためには、油分と水分を混ざり合わせる必要があります。 この「油分と水分を混ざり合わせること」を”乳化”といいます。
クレンジング剤には乳化を助けるために”界面活性剤”が配合されています。 界面活性剤は油と水を混ざり合わせる特性を持っており、クレンジング剤のほかに食器用洗剤や石鹸などにも利用されている成分です。
お皿についた油汚れを水で流そうとしてもなかなか落ちないですが、洗剤を使うとキレイに洗い流すことができます。 この現象と同じことがクレンジングでも起こっているのです。
界面活性剤のはたらきにより、メイクの油分と水がうまく混ざり合い、水で洗い流すことができる状態になります。
十分に乳化させた後に水で洗い流す
メイクの油分と水分を乳化させると、だんだん白く濁ってきます。 白く濁ったら十分に乳化できているサインです。
あとは水でキレイに洗い流せばクレンジングが完了します。
そのままの状態では簡単に落とすことのできなかったメイクが、クレンジング剤のオイルと界面活性剤のはたらきにより、水でキレイに洗い流せるようになります。
これが化粧落とし(クレンジング)のメカニズムです。
ベビーオイルの凄いところ
ベビーオイルは、オイル美容が好きであったり、オイル美容をしてみたいという方は一度は耳にしたことがあるオイルですが、ベビーオイルは実は優れた保湿オイルです。
赤ちゃんでも使える
ベビーオイルという名前の通り、肌のデリケートな赤ちゃんでも使えるオイルです。原料は、鉱物油と呼ばれるミネラルオイルであることが多く、このミネラルオイルは、酸化しにくく他の物質と反応しにくいことから安心感のあるオイルと言われています。また、植物オイルのものもあり、様々な種類が販売されています
全身どこでも使える
クレンジングとしてメイク落としにも役立つベビーオイルですが、顔だけではなく髪にも身体にも爪にも使用できるため、1本あるとそれだけで全身をケアできる優れものです。
保湿
保湿オイルのイメージが強いベビーオイルはそのイメージ通りの効果を持ち合わせており、肌をやわらかくし、保湿してくれます。さらに、ベビーオイルは肌の表面に膜を張ってくれるので、肌のうるおいを逃さないように保持したり、乾燥する空気などからも肌を保護してくれます。
クレンジングとしても使える
実はベビーオイルはクレンジングや洗顔としても使うことが可能です。ただし、使い方にコツが必要です。以下に違いなどをご紹介していきたいと思います
クレンジングオイルとの違い
ベビーオイルを使用したクレンジングでメイク落としはできますが、クレンジングオイルとの違いも明確にしていきましょう。
大きな違いは界面活性剤の有無、メイクに対するクレンジング力の2つのポイントです。
界面活性剤の有無
クレンジングオイルには、メイクのオイルや皮脂の油分を水で流せるように、水分にも油分にもなじむ界面活性剤が含まれるものが多く、水を含ませたときに汚れとともにクレンジングオイル自身も水で洗い流せるように作られているのがベビーオイルとの違いです。
逆にベビーオイルの原料には、ミネラルオイルと酸化安定剤などのシンプルなオイルが多いので、水分にも油分にもなじむ構造を持つ界面活性剤が含まれていません。界面活性剤は肌のバリア機能を弱めてしまったり、また洗い流すことで、肌に必要なうるおいや油分まで奪ってしまうと言われています。そのため、より肌に負担をかけずにマイルドに使用できるメリットがあります。
メイクに対するクレンジング力
クレンジングオイルは、界面活性剤や乳化剤が含まれており、クレンジングオイルの油分が素早くメイクとなじみ、水となじませる乳化をすることで油分となじんだメイクの汚れが浮き上がり、水ですっきり洗い流せるため、濃いアイメイクやリップメイクの際にも落としやすい非常にメイクに対するクレンジング力が高いクレンジング方法です。
クレンジングオイルとは対照的に、ベビーオイルは界面活性剤や乳化剤が含まれていないこと、またメイクとさらに馴染みが良いオイルが使われてないことから、メイクに対するクレンジング力はマイルドと言えます。
ベビーオイルの油分がメイクとなじみますが、水となじまないために、水分の力で落とすタイプのファンデーションなどのメイクアップ製品では落ちづらいものもあります。
そのため、メイクに対するクレンジング力としてはマイルドで、洗い流すという行為がないため、その分肌に負担をかけずにメイクを落とせるので肌への負担のことを考えるとベビーオイルがより少ないと考えられます。
洗い流す行為がない
通常クレンジングオイルでクレンジングする場合、メイク汚れや皮脂の汚れを落とすため、そして何より界面活性剤が含まれた自身を取り去る目的で必ず洗い流すという行為が発生します。
ベビーオイルでクレンジングをする場合、以下に方法を記載しますが、洗い流すという行為そのものがありません。ただの水で洗い流すことでも肌に必要な皮脂や保湿因子が流れると言われています。汚れがついたままでも、肌への負担になることもありますが、洗い流すこともまた肌への負担が懸念されるため、洗い流す行為がないことはベビーオイルでのクレンジングのメリットだと考えられます。
引用: セラミドに着目した敏感肌のスキンケア, 日本香粧品学会誌 Vol. 45, No. 3, pp. 201–208 (2021)
ベビーオイルを使ったメイク落としの方法
ベビーオイルを使ったメイク落としの方法は3つのステップです。
1. 蒸しタオルで肌をあたため毛穴まで汚れを落としやすくする
タオルを電子レンジであたためたり、熱湯にタオルを浸すなどして蒸しタオルをつくり、熱すぎない温度まで冷ましてから肌にのせます。
この時に、タオルを絞る際に火傷をしないように注意することと、肌に蒸しタオルをのせた際に、冷めないうちにタオルを顔から取り除くことがポイントです。
2. ベビーオイルを肌になじませる
たっぷりとベビーオイルを手に取り、肌を擦らないようにプレスして肌に押し込みながら塗布すると摩擦が起きないため肌に負担がかかりにくいです。
また、毛穴が気になる部分のみ圧をかけずにゆっくりと円を描くようにマッサージすることで毛穴汚れを浮かしやすくすると言われています。
3. 蒸しタオルやペーパーでふき取る
ベビーオイルは水では流せないため、肌をあたためるのに使用した蒸しタオルで優しく肌をおさえるようにベビーオイルをふき取ります。
タオルにオイルが付着するのが気になったり、タオルの繊維が気になる場合には、ティッシュペーパーなどで抑えるようにふき取っても大丈夫です。
ベビーオイルを使ったメイク落としの方法はとても簡単な3つのステップで完了するので、仕事や勉強で忙しいときや、子育て中の時短ケアとしても非常に優秀なクレンジング方法です。
ベビーオイルで化粧を落とす際の注意点
ベビーオイルでの化粧落としは、とても肌に優しいやり方です。 しかしいくつか注意しなければいけない点があります。
ここからは、ベビーオイルで化粧落としをする際に注意するべき点を解説します。
ベビーオイルで化粧落としをする前に、ぜひご確認ください。
界面活性剤が含まれていないので水ではキレイに流せない
ベビーオイルは肌に優しく化粧落としをすることができますが、そのかわりに界面活性剤が含まれていません。 そのため油分と水を乳化することができず、水でキレイに洗い流すことができないのです。
ベビーオイルで化粧落としをするときは、メイクとなじませたあとにタオルでふき取ったりティッシュオフするとよいでしょう。 水で洗い流せなかったオイルをキレイにふき取ることができます。
その際、強くこすってしまうと肌へのダメージになってしまうので注意してください。
洗浄力が控えめなので濃いメイクは落としきれないことも
ベビーオイルは肌に優しい反面、洗浄力は控えめです。 そのためメイクが濃い場合は、しっかり落としきれないことがあります。
特に目元などのメイクの濃い部分は注意が必要です。 多めにオイルを乗せて重点的に撫でると、うまくメイクが落ちてくれます。
メイクが落ち切らずに肌に残ってしまうと、ニキビや肌荒れの原因になるとも言われています。 濃いめメイクがお好きな方は、メイク残りがないよう丁寧に落としてあげましょう。
肌質によっては肌荒れを起こす場合もある
肌に優しいベビーオイルも、肌質によっては肌トラブルを引き起こすきっかけになります。 肌質に合わなかった場合、かゆみや赤みなどの症状が出る場合があるため注意が必要です。
肌に合うかどうかは、あらかじめパッチテストをすることで確認できます。 やり方は簡単で、腕の内側などの皮膚の柔らかい部分にオイルを少量つけて、長時間そのままにしておくだけです。 もし肌に合わなかった場合は、早ければ1時間以内、遅い場合は2日間ほどで反応が出ます。
顔全体に使用する前に、自分の肌に合っているかどうかをパッチテストで確認しておくことを強くオススメします。
Q&A ベビーオイルのあとに洗顔は必要か?
一般的なクレンジングでは、クレンジング後に洗顔のプロセスが必要※ですが、ベビーオイルを使ったメイク落としでは、洗顔のプロセスは不要です。※製品により異なる場合があります。
ベビーオイルを使ったクレンジングでは、メイク落としをメインとしてうるおいや油分を落としすぎないように必要なうるおいや油分を保つことが最大のメリットであるため、“洗顔による落としすぎ”のリスクを回避できます。
しかし、すっきりと洗いたい場合には、ベビーオイルを使ったメイク落としのあとにいつもの半分の時間での洗顔でさっと流す程度にしておくと良いでしょう。
Q&A メイク落としのあとベビーオイルが手に残ったら
ベビーオイルを使ったメイク落としのあとに、手にベビーオイルが多少残ります。
手に残ったベビーオイルは、手になじませることでハンドクリーム代わりに保湿にもなりますし、爪までなじませることでネイルオイルとして爪の保湿にも役立ちます。
特に、家事や冬の乾燥だけでなく今時期は手を洗う機会が増加し、アルコールも頻繁に使うため手元も乾燥しやすくなります。
一般的な洗剤やハンドウォッシュ、アルコール類は手元の油分を必要以上に落としてしまったり、奪ってしまうため、手を洗い流さずに残ったベビーオイルまで活用することでサスティナブルに、保湿ケアも叶えられるのでぜひ活用してみてください。
まとめ
いかがでしたか?
ベビーオイルを使ったクレンジングでメイクを落とすと、メイク汚れや毛穴汚れを落とすだけでなく保湿ケアまで完了します。
さらに、ベビーオイルは全身に使用できるのでクレンジングついでに乾燥が気になる部分にも使用できるので、肌の乾燥が気になるときや、最近肌の調子が上がらないといった場合には、ベビーオイルを使ったクレンジングを取り入れて時短ケアをしながら肌本来の持つパワーを引き出してみてください。